
掛け声問題
スノーボードで仲間がヤバい滑りやトリックをした時、スノーボーダーは「イエ〜!」と言う。
仲間を讃える言葉であり、その場をさらに盛り上げる言葉でもある。
もうワンランク上になると「ヤベー!」となり、「イエ〜!」では表し切れない興奮度を相手に伝えるのだ。
「イエ〜!」と「ヤベー!」
それぞれちょっとした言い回しの違いはあるが、スノーボーダーが仲間に対して行う掛け声は概ねこの二つと見て良いだろう。
パウダーを滑る際に「フォーー!!」とよく言うが、あれは己の内なる感情が溢れ出て「フォーー!!」という言葉になっているだけで、仲間に対して言っているわけではない。
なので「イエ〜!」「ヤベー!」とは若干ニュアンスが異なるため、「掛け声」からは除外させていただく。
ちなみに、常軌を逸した「フォーー!!」を連発している人はだいたいマリファナをやっている。
まあそれは置いておくとして、
「イエ〜!」と「ヤベー!」、スノーボーダーの掛け声はたったこの二つしかないのだ。


では他のスポーツはどうだろう?
日本で一番メジャーなスポーツとも言える「野球」の掛け声はどんなものがあるだろうか。
・バッチコイ!
・しまっていこー!
・ナイセン(ナイス選球眼)
・ナイピ(ナイスピッチング)
・ナイキャ(ナイスキャッチング)
・ナイボー(ナイスボール)
・ドンマイ
・ヘイヘイヘイ!
・ピッチャーびびってる
・バッターびびってる
などなど。
挙げだしたらキリがない。
メジャーなスポーツだけにその掛け声は多岐にわたり、シチュエーションごとに掛け声が細かく分類されているようだ。
野球の長い歴史と知名度がこれだけの掛け声を作り出したのだろう。
しかし、スノーボードと比べて決定的に違うところは「団体種目か個人種目か」という点である。
野球はもちろん団体種目であるため、声を掛け合って連携を高める必要があり、おのずと掛け声の種類も増えていったと考えられる。
ではスノーボードのような個人種目に絞って例を挙げてみよう。
「個人種目」で「掛け声」と言えば、もう「あのスポーツ」しかないだろう。
そう、、、
「ボディビル」である。

ボディビルはステージでポージングを取っている選手に対して、観客席から様々な「掛け声」が送られるスポーツとして 有名だ。
以下にその一部を紹介する。

「キレてる!」
「ナイスカット!」
「デカイ!」
「ナイスバルク!」

「ナイスポーズで〜す!」
「ダントツ!」
「ここ、勝負だよ勝負!」
「メロンのような肩!」
「カーフでかいよ!」(ふくらはぎが大きいよ、の意)

「いい血管出てます!」
「骨盤かついで!」
「愛してる!愛してる!」
「あーにきいぃぃぃぃぃ!」

「泣く子も黙る上腕二頭筋!」
「もっと歌って僧帽筋!」
「紫、似合ってる!」(他の色でも応用可能)
「背中に羽がはえてる!羽がはえてるよ!」

「冷蔵庫!」
ざっと羅列しただけでもこれだけある。
「冷蔵庫!」などは秀逸だ。
掛け声の内容も非常にバラエティに富んでおり、選手たちのモチベーションも上がることだろう。
種目は違えど、スノーボード業界も是非これを見習うべきである。
「イエ〜!」「ヤベー!」の二通りだけでは、そのうち業界全体が行き詰まるのも時間の問題だ。
ということで、「明日から使える、スノーボード掛け声」を幾つか考案してみたので次回雪山に行く際は仲間同士で声掛け合い、お互いを高め合っていただきたい。

「キレてる!」
「ナイスシェイプ!」
「デカイ!」
「ナイス天気!」

「ナイスポーズで〜す!」
「ソールが緑!」
「ビタ着の予感!」
「骨盤かついで!」
「背中に羽がはえてる!羽がはえてるよ!」

「メロンのようなケツ!」
「いい柔肌出てます!」
「愛してる!愛してる!」
「あーにきいぃぃぃぃぃ!」

「泣く子も黙るジャパングラブ!」
「テナガザル!」(手が長いよ、の意)
「もっと回ってバックサイドスピン!」
「白、似合ってる!」(他の色でも応用可能)

「冷蔵庫!」
スノーボードは、ボディビルに比べて圧倒的にアクションが大きいので、今後もっと「掛け声」は進化していくだろう。
しかし、そのためにはスノーボーダー一人一人が仲間と共に高め合っていくという意識を常に持つことが何より大切なのだ。
了