スノーボード業界では多くのブランド、メーカーが凌ぎを削っており、毎シーズンごとに豊富なラインナップで商品が開発、改良、販売される。メーカーは様々な業界のトレンドに目を向け、どんなものがスノーボーダーの心を掴むのか日々思案しているが、一朝一夕で消費者の心を掴むのは容易ではない。
テレビ業界も視聴率を取るために日夜躍起となっているが、その中で視聴率を取りやすいと言われる鉄板ネタというものがいくつかあるらしい。そのうちの一つが「動物ネタ」である。
子犬や子猫などが画面に出ていれば可愛くてつい観てしま うものだ。
テレビ業界では「困った時は動物を出す」というのが筆者の友人の後輩がバイト先のバイトリーダーから又聞きした情報である。
子犬や子猫を「ペットブーム」だのと煽り立てて無責任な飼い主が増えるのを助長している側面もあるとそのバイトリーダーは問題提起していたと言うが、それは確かに一理あるだろう。
動物は「かわいい」というだけで安易に飼い始めてはいけない。一生面倒を見れるのか、その覚悟があるのかしっかり考えて飼うようにしていただきたい。あと、
ペットを保健所に捨てるような奴は死ね!!
話が脱線してしまったが、「動物ネタ」が人々の心を掴むのならば、スノーボード業界もそれをヒントに何かできないだろうか?
そう考えたSPINSPIN編集部は、スノーボード界随一の動物通であるこの方にお話をうかがった。
Fumika Hoshino
プロムツゴローダー
「晴れやかですねぇ〜」
スノーボード界一の動物好き、星野文香。プロスノーボーダーでありスノーボード界のムツゴロウと呼ばれるほど動物への愛情と知識は誰にも負けない。まさに「プロムツゴローダー」だ!
スノーボード界一動物にお詳しいそうですね。
はい!それは間違いないですね。
私の前世ムツゴロウさんだと思います!
いや、ムツゴロウさんはまだご存命なので。
それはさておき「動物は人を惹きつける」というヒントをどうスノーボードに活かしていくのか、ぜひ忌憚のない意見をお聞かせ下さい。
この子はですね、今カメラ見てますね、呼吸も少し浅い。これは警戒してる証拠なんですねぇぇ〜
はーい怖くない怖くない!ダイジョブでちゅよ〜
・・・スノーボードと動物に精通した星野さんの意見、期待しております。
ん〜、なかなか警戒が解けませんねぇ〜おかしいな〜
いつも人懐っこいんですけどねぇ〜
あっ!ひょっとして!
ちょっと一回下ろしてみますね!
・・・・ええ。
よし、こうやって一度下ろしてあげて少し様子を見てみましょう。
私の勘が正しければ、、、、
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・あ、
ほぉ〜らいったァァぁ〜〜!!!
この子はウンチがしたかったんですねぇぇ〜〜!
表情ですぐわかりました!
・・・・・・・・・・
これは最後の一踏ん張りをし ているんですねぇ〜イキんでますねぇ〜、、、
そして、ウンチが終わるとぉ〜、、、
晴れやかですねぇぇぇぇ〜〜!!わかりますか?
表情がまるで変わりましたね〜〜!!
ほぉ〜らよしよし!えらいね〜!ウンチ出たねぇ〜!
・・・・それはよかったです。では質問に移らせていただいてよろしいでしょうか?
はいどうぞ〜!
デザイン性、機能性どちらでも結構なんですが、何か動物達から得られる面白いアイデアなどないでしょうか?
そうですねぇ〜、デザインで言えば「フラミンゴ」ってとても綺麗な色をしていますよね〜!
フラミンゴですか。確かに独特のピンクと言いますか、綺麗ですね。
あの色をデザインに応用すると?
これは私がフラミンゴを見ているところですね〜
私の服装見て何か気付きますか?
フラミンゴと同じ色の服を着ていますね。
そう!これはフラミンゴの警戒を解くために非常に大切なことなんですねぇぇ〜!「仲間かな?」と思って何羽かこちらを見てますよね〜。
これは動物と服の色を同じにして警戒を解くという、デザインを応用したテクニックなんですねぇ〜
いや、デザインに応用するというのはそういう意味では、、、
ちなみにフラミンゴは生まれつきこの色じゃないのは知ってました?野生のフラミンゴはこのような色をした甲殻類やプランクトン、藍藻類を食べることによって体がピンク色になるんですね〜不思議ですね〜ちなみに動物園で飼育されているフラミンゴには赤い色素を混ぜたエサを与えているといいます「色素を混ぜるなんて!」と思うかもしれませんがピンク色をしていないと繁殖期にペアを組むことができないので色素を摂取させて体をピンクにしてあげることはフラミンゴの繁殖にとってとても大事なことなんですねぇ〜面白いですねぇえ〜〜
そうなんですか。勉強になりますが、動物の豆知識を聞きたいわけではなくて、生態や特性などをスノーボードに活かすことはできないかと。
そうですねぇ〜、、、
馬の視界は350°あるって知ってましたか?
いえ、知りませんでしたが、それはすごいですね。もしそのメカニズムをゴーグルに応用できればかなり広い視野を確保できるかもしれません。
そういうことなんですねぇぇ〜
どうすればできると思いますか?
目をもっと側面に付け変えるんです!
じゃあ、無理ですね。
あっ!!
どうかしましたか?
またウンチしたい顔してますねぇ〜
ウンチしたいの?またウンチしたいの??
そう言って彼女は散歩へと出かけていった。今後スノーボード業界に革命をもたらしてくれるであろうと期待させてくれる対談であった。
Fumika Hoshino