スノーボードと魔法について
日本が世界に誇るゲームといえば「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」だ。
まさか聞いたこともないという人はいないだろう。
どちらもロールプレイングゲームと呼ばれ、自身のキャラクターを操作して様々な敵と戦いながらフィールドを進み、目的達成を目指すゲームである。
ゲームの最中にキャラクター達は様々な魔法を覚え、戦いを優位にすべくその魔法を敵や仲間達に駆使しながらストーリーを進めていくのだが、中には「これはスノーボードにも役立つぞ」という魔法も多くある。
しかし、スノーボーダーには魔法をまともに使える人が皆無である。
そこで、太郎君のある一日に密着しながら「スノーボードに役立つ魔法とその使い方」をご紹介していく。
太郎君のストーリーを参考にして、ぜひ皆さんも魔法について学んで欲しい。
太郎君の趣味はスノーボード。休日のたびにスキー場へと繰り出している。しかし、一人でいくことはない。なぜなら太郎君は車の免許を持っていないからだ。
なのでいつも仲間の運転する車に乗せてもらっている。この日車を出してくれるのはミクシーで知り合った二郎君。
二人は早朝に待ち合わせてスキー場へと向かった。
太郎君が道中の車内で異変に気づいたのは高速道路に乗ってしばらく経ってからだ。
自分達の車が右へ左へ大きく蛇行している。
太郎君がふと運転席の二郎君に目をやると、二郎君はぐったりと頭を下げうなだれている。
そう、二郎君はラリホー(敵を眠らせる)にかかっていたのだ。
そこで太郎君は迷うことなくこう唱えた。
「ザメハ!!」(味方全員の眠りを覚ます)
瞬く間に二郎君は眠りから覚め、快適な旅は続く。
高速道路を降りてから二郎君が道に迷ったが太郎君がサイトロ(マップを表示する)を使い、なんとかスキー場にたどり着くことができた。
さあ、あとは思い切りスノーボードを楽しむだけだ。
スノーボードを楽しんでいるとザメハ効果で目がギンギンに冴えている二郎君がこう言い出した。
二郎「キッカー飛んでみようかな」
お世辞にも上手とは言えない二郎君の滑りを知っている太郎君は聞いた。
太郎「キッカー入ったことあるの?」
完全に目が血走った二郎君は答える。
二郎「無いよ。でもなんだか今ならイケそうな気がする」
「スカラ!」(味方一人の防御力を上げる)
間髪入れずに太郎君は唱えた。運転手の二郎君にケガをされるわけにはいかない。
そこそこ大きなキッカーに突っ込んでいく二郎君。ジャンプした瞬間、頭が下になり真っ逆さまのまま二郎君は消えていった。
太郎君が駆けつけると、微動だにしない二郎君が横たわっている。
太郎「大丈夫!?」
二郎「ぜ、、全然だいじょうぶぅ、、」
どう見ても大丈夫では無い。それは二郎君のステータス画面が真っ赤になっていることからも分かる。
「ホイミ!」(味方一人のHPを30程度回復させる)
太郎君の迅速なホイミにより二郎君はムクッと立ち上がりことなきを得たが、もし事前にスカラをかけていなければ大変なことになっていたかもしれない。太郎君は胸を撫で下ろした。
この日スキー場は非常に賑わっており、リフトには相乗りで乗車することが多かった。二人が四人乗りリフトに乗車した際、女の子二人組みが相乗りしてきた。
本日キレッキレの二郎君は臆することなく彼女達に話しかける。
二郎「どこから来たの〜?」「一緒に滑ろうよ〜」
そしてこっそり太郎君に耳打ちしてくるのだ。
二郎(絶対この二人カワイイと思う!)
ゴーグルとフェイスマスクで彼女達の顔はほとんど見えないが、ザメハが効きに効いている二郎君には彼女達のゴーグルの奥を見通す何かが覚醒しているのかもしれない。
結局四人で滑ることになったが、なんだかんだ女の子と一緒に滑ると楽しいものである。太郎君も普段の生活にはない青春めいた楽しい時間を満喫した。
お昼時になり、みんなで昼食を食べようということになった。レストランに入り席を見つけ、各々グローブやゴーグルを外す。二郎君がカワイイと断言した彼女達の素顔がようやくここでお目見えになるのだ。
そして彼女達の素顔があらわになった瞬間、
女Aは「ばくだんいわ」に化けた!
女Bは「ももんじゃ」に化けた!
太郎君は一瞬ザキ(敵の息の根を止める)を唱えそうになったがなんとか堪えた。
「絶対カワイイ」と豪語していた二郎君が心配になり二郎君に目をやると、なんと彼は目をキラキラさせながらばくだんいわ、ももんじゃとの会話に花を咲かせているではないか。
二郎君は完全にメダパニ(混乱)状態に陥っているのだ。
なんとかしないとパルプンテ(何が起こるかわからない)。
しかし、太郎君は対応を決めあぐねていた。
ここでキアラル(混乱を回復)を二郎君にかけることは容易だが、正気を取り戻した二郎君が突如目の前に現れたばくだんいわとももんじゃにとっさの攻撃を仕掛けるとも限らない。
そうなったが最後、ばくだんいわが起死回生のメガンテ(自爆して敵全体に大ダメージ)を発動するのは必至、レストラン内は血の海と化すだろう。
ばくだんいわ は ようすをみている。
ももんじゃ は ようすをみている。
太郎君はしばし考えた末に、こう唱えた。
「ニフラム!!」(敵を消し去る)
あっと言う間にばくだんいわとももんじゃは消えてなくなり、危機は去った。
しかし、ゲレンデマジック(幻覚が見える)による後遺症メダパニ(混乱)に侵された二郎君は黙っていない。
二郎「なんてことをしてくれるんだ!あんな上玉、そうはお近づきになれないぞ!」
帰りの車内、二人はマホトーン(敵を沈黙させる)にでもかかったかのように、お互いに言葉を交わすことはなかったという、、、
なんだこの記事。
メガンテ!!