難解なトリック名について
現在、スノーボードのトリックの進化は熾烈を極め、素人目には一体何をやっているのかもわからないほどの高難易度トリックが日々編み出されている。
見た目にもわからなければ、トリック名を 聞いてもピンとこない。そんなトリックたちで溢れているのだ。
特にジャンプトリックに関してはもはや回転数を肉眼で追うことも困難なうえに、「SBW1260(スイッチバックサイドダブルコークトゥエルブシックスティ)」とマッドサイエンティストが自分のロボに命名しそうなトリック名が目白押しで一般人や初心者にはチンプンカンプンな状態である。
ちなみにジャンプのトリック名は「回転方向+回転数」で表すのが基本形だ。
例:バックサイド360
バックサイド=レギュラースタンスの人がレギュラーで飛んで右回転する(グーフィーの人は左回転)
360=円は一周360°じゃないすか?だから1回転したってこと。半回転なら180ね。
つまり「SBW1260」は、レギュラーの人なら普段とは逆スタンスで飛んで左に3回転半回した。しかもダブル(2回)コーク(縦回転)もおまけで入れちゃったよ、ということになるのだが、、、
意味がわからない。
こんなトリックできる奴の気が知れないという賞賛を込めた「意味がわからない」ということではなく、単純にド素人が今の説明を聞いて理解できるとは思えないということだ。
実際、たった今オカンに先ほどの説明を聞かせたところ、「意味のわからないこと言ってないで吉田さんにみかんあげてきて」とおつかいを頼まれてしまった。
これはオカンに理解力がないのではなく、これがごくごく一般人の感覚なのだ。
そう、トリック名がややこしすぎるのである。
せっかくスノーボーダーが体を張って素晴らしいパフォーマンスを見せてくれるのに、その後で呪文のようなトリック名をゴチャゴチャ言われたらスノーボードをよく知らない人の思考回路はショート寸前、今すぐ会いたいよ、ハートは万華鏡、同じ地球(くに)に生まれたのミラクル・ロマンスである。【セーラームーン・ムーンライト伝説より抜粋】
これではスノーボードが親しみやすいスポーツだとは言えない。世間にスノーボードへ興味を持ってもらうにはもっとキャッチーでカッコいいトリック名にする必要があるのだ。
まず、何の知識もなくスノーボードをやったこともない人からすれば、回転方向はさほど重要ではない。
なのでフロントサイドだのキャブだのスイッチバックだのと、聞き慣れない横文字は必要ない。
重要なのは「聞いた感じカッコイイかどうか」である。
そして回転数に関しても、円の一周360°という角度を基準にするからややこしい。
これらを加味して、カッコイイ、キャッチーなセンス溢れる新たなトリック名を以下に提案したい。
『これが
スカイラブ・バージョン2だぁぁーーーーー!!!!!』
(フロントサイドスピンの2回転)
『喰らえ!!
シャイニングブリザード・バージョン1,5ーーー!!!!』
(バックサイドスピンの1回転半)
(スイッチバックサイドスピンの3回転)
『お見舞いしてやるぜ!!
エターナルミラクルゴッドブレスハイパードラゴンダイナミックスコーピオン・バージョン0,5だ!!!!』
(キャブの半回転)
『命!!』