木の葉滑り撲滅委員会
「常識」とはなんだろうか?
自分が常識だと思っていることでも、他人からすれば常識でもなんでもなかったりする。また、常識だと思われていたものが時代の移り変わりによって変化したりもする。
例えば、一昔前の運動系部活動では「水を飲むな」という根性論をよく耳にした。根性論だけで終わればいいが「水を飲むと身体の動きが鈍くなる」といった、まるで科学的根拠に裏打ちされているかのような文言も耳にした記憶がある。当然現代ならあり得ない話だが、当時は常識に近い感があった。
色んなことに「ハラスメント」と付くようになったり LGBTの人達の存在が当たり前になったり、以前と変わったり変わろうとしている常識は列挙すればキリがないほどある。
そう考えれば、今常識と思われていても将来常識でなくなることは山のようにあるのだろう。絶対不変と思っているものですら、むしろそう思っているものこそ、数十年後には変わる可能性がある。
「常識を疑え」とはよく言ったもので、当たり前のようにやっていることに疑問を持ってみると新たな考え方が見えてくる。
初めてスノーボードをする人がよくやる練習方法に「木の葉滑り」というのがある。
つま先側・かかと側どちらかのエッジに乗ったまま、木の葉が落ちるかのようにジグザグに滑る方法だ。
この「初心者といえば木の葉滑り」という常識には疑問しかない。
ずっと同じエッジに乗ったままジグザグに進むということは、どちらかの方向へはスイッチ(メインスタンスと逆向き)で滑らなければいけない。
つまり、初心者がいきなりスイッチで滑るのだ。
しょっぱなから高難度な練習である。
まず初心者が最初に目指すべき目標はターンだろう。
それならばギコちなかろうがエッジがズレようがなんだろうが、つま先側のエッジとかかと側のエッジを緩やかでもいいので乗り換えながら滑るテクニックの習得が最優先のはずだ。
木の葉滑りはずっと同じエッジに乗りっぱなしなのでエッジを切り替える練習には向いていない。
あと、木の葉滑りは死ぬほど面白くない。
おそらく彼氏に連れてこられたであろう若い女の子がゲレンデで座り込んでスネているのを見かけたことはないだろうか?
彼氏は彼氏で滑りたいのを我慢しつつ、彼女がスネているのでなだめるのだが、彼氏の熱意とは裏腹に彼女はやる気を失ってしまい、二人は険悪な雰囲気に。
これは彼氏が悪いわけでもましてや彼女に非があるわけではない。
「木の葉滑り」が悪いのである。
初心者がまず取り組むべき練習は「滑る→止まる」。これ一択で良い。
大事なのはつま先とかかと両方のエッジで止まれるようになること。
なだらかな斜面で「滑る→止まる」にチャレンジ。コツは前脚側に重心を乗せること・膝を曲げること。
慣れてきたら「滑る→止まる(つま先)→滑る→止まる(かかと)→滑る→止まる(つま先)→滑る→・・・」を繰り返す。
言ってしまえばこれがもうターンになっている。
あとは横移動を少しづつ入れながら「滑る→止まる→滑る」の要領でエッジを切り替えれば横に広いターンになる。自分の行きたい方向へ好きに行けるようになるだろう。
木の葉滑りは、ターンをするためではなく別の目的があって行う分にはおおいに活用できる方法だが、盲目的に「初心者といえば」的な感じで初めての人にやらせるとクソつまらなくてやる気を失いかねないので気をつけなければならない。
そこで、これ以上ゲレンデでやる気を失うギャルが増えてしまわないように「木の葉滑り撲滅委員会」を発足したい。
活動内容としては、、、
・木の葉でやる気を失い座り込んでいるギャルを見つけたら励ます。
・木の葉で汗だくになっている男子には「水を飲むな」「うさぎ跳びが効果ある」とアドバイスを行う。
・自慢げに初心者へ木の葉を強要している指導者がいた場合は拉致・監禁し、某教団よろしくヘッドギア装着による幻術等を駆使して思想を改めさせる。
・委員会メンバーは全員「木の葉撲滅」のタトゥーを入れ、仲間の証である額当てを装着。
・木の葉推進派との戦いに備えてチャクラを練る。
・尾獣の力を借りる。
・来たるべき中忍試験へ向けて「木の葉崩し」を成すべく修行に励む。
・火影を倒し木の葉を撲滅することが我々の最終目標である。
我こそは!という方はSPINSPINまでご連絡を。