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スノーボーダーの品格

その昔、スノーボードのイメージと言えば「不良の遊び」だった。ダボダボのウェアに身を包んだイカツイ兄ちゃん達がゲレンデを闊歩するアウトローな世界。そんなスノーボーダーは怖くて近寄り難い反面、キッズ達に強烈な憧れを抱かせた。「ちょっと悪くてカッコイイ」というイメージが当時の若者をゲレンデへと駆り立てた大きな要因であったのは間違い無いだろう。

そうしてスノーボードがウィンタースポーツとしての地位を確立して20年以上、現在では「不良の遊び」などといったイメージはほぼ薄らいだ。

そういったイメージを依然根強く持つ人もいるのかもしれないが、どちらかというと「カッコイイ」「カワイイ」「オシャレ」といった健全なイメージの方が多くを占めるのではないだろうか。

スノーボードに対するイメージが多様化し、今では様々なスタイルを認め合うことでスノーボードの自由度はさらに広がりを見せている。

ただ、未だ獲得できていないイメージもある。

「知性」「奥ゆかしさ」だ。

「へえ〜スノーボードやってるんだ〜、頭良いんだね!

とは誰も思わないだろう。

当然である。

転ぶかどうかのギリギリな運動をしながら「ヒャッハ〜!」などと奇声を上げ、より危ない行動をとった者「イエェ〜!」賛辞を送り、転んだら転んだでゲラゲラ笑い、その都度脳にダメージを蓄積させている人達のどこに知性奥ゆかしさを感じるというのか。

この「知性」「奥ゆかしさ」というイメージがスノーボーダーに付随してくれば、スノーボードの地位はさらに高まるはずである。

「言葉は立ち居を表す」と言われるように、言葉遣いによってその人の性向、品格は透けて見えてしまうもの。

スノーボーダーが口にする言葉といえば「イエェ〜!」「ヤベ〜!」「フォ〜ゥ!」といった奇声めいたものが主であり、たまに「腹減った」などと嘯くくらいで、言語の数で考えればアウストラロピテクスと良い勝負だろう。

しかし、そんなスノーボーダーでも知的奥ゆかしさを演出できるシステムが日本にはある。

「敬語」である。

敬語には尊敬語謙譲語丁寧語があり使い方も正しく決められているのだが、これらを完璧に使いこなすのはスノーボーダーでなくとも難しい。

しかしこれらを会話に少し取り入れるだけでも格段に知性奥ゆかしさは増すのだ。

例を挙げよう。

男性器のことをみんな何と言うだろう?

そう、「チンポ」である。

日本国民1億3000万人誰に聞いても「チンポ」と答えるはずだ。チンポ。そう、チンポだ。

この「チンポ」という呼称には尊敬語謙譲語丁寧語も付随しておらず、チンポだけに丸裸の状態だ。チンポからしてみれば「おいおい呼び捨てかよ」と言いたくなるところだろう。

そこで、「チンポ」敬語を付け加えてみよう。

「おチンポ」

いかがだろうか?

「おチンポ」

​ただ「お」を付けただけでチンポの品格劇的に格上げされたどころか、どこかエロスを纏った崇高なるものへと変化するケミストリーさえ漂わせている。

そして、この「お」によってただのチンポ崇高チンポへと昇華させたあなたに、人々は知性奥ゆかしさが湧き出る泉として羨望の眼差しを注いでくれることだろう。

スノーボーダーには今後ぜひとも敬語を駆使していただき、スノーボードの品格地位を高めていってほしいものである。

【例】

​・あのお方、もの凄いお逆エッジお喰らいなすった

お救急車お呼びいただけないでしょうか?

あのお方はきっとおマリファナご吸引なさっている。

​ボードを掴む「グラブ」という技術の可能性を追う!

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