プロ問題
「プロスノーボーダー」という職業はごく一般のスノーボーダーからすれば雲の上の存在だ。
だがこの「プロスノーボーダー」を語る上で毎度議論になるのが、「何をもってプロなのか」という問題。
JSBA(日本スノーボード協会)は昔からプロへの登竜門として存在しており、JSBA公認プロは業界に多くいて分かりやすい。
しかし近年ではこのシステムに異論を唱える声も聞こえる。
実際JSBA公認プロ資格を有していなくても、メーカーと契約して名を馳せている者は、一般ボーダーからすれば紛れもなく「プロ」と認識されるだろう。資格など関係なく。
また、スノーボードだけで「食って」いるやつがプロだ!とする人もいる。
まあこの議論に答えはないが、「スノーボードだけで食っているのがプロ」というのは一種の説得力を帯びているし、スノーボード業界の現実を表している一言でもある。
今更説明するまでもなく、日本のプロスノーボーダーと呼ばれる人達の大半はアルバイトをしたり、オフシーズンはまったく違う仕事をしている。
「プロスノーボーダーは食えない」とは悲しいかなよく言われることだ。
だがちょっと待ってほしい。
はたしてスノーボード業界だけなのだろうか、、、、
このあと、ある一枚の写真をご覧いただきたいのだが、注意点がある。
・もし小さいお子様がこの画面を見てしまう可能性があるなら、決してお子様には見せないよう努力していただきたい。
・もしあなたが今だ夢見がちなメルヘン世界の住人ならば、このサイトをそっと閉じることを強くお奨めする。
上記を了承、納得した方のみ、見ていただきたい。
その写真について事前に説明しておこう。
その写真には、全世界で子供達を中心に絶大な人気を誇るある「人物」の、「パートナー」が写っている。
そしてこの写真は「パートナー」のみならず、その「人物」のイメージすら打ち砕いてしまう危険をはらんでいる。
心の準備ができた方は画面を下へスクロールしてほしい。
厳しいプロの世界
写真を見て一瞬何が写っているのか理解できなかった方もいるだろう。
無理もない。
トナカイがコンビニでバイトしているのだから。
そしてこのトナカイはご想像通り、「サンタさんのトナカイ」なのだ!!
この写真が撮られたのは12月初旬。クリスマスまで数週間を切っている。
全世界で知らないものはいないサンタクロース&トナカイのコンビ。
それだけの知名度と支持があっても、このトナカイはバイトをしないと生活もままならないのだ。
もしくはサンタ氏から冷遇されている可能性もあるが、いや、それだけは考えたくない。
きっとサンタ氏もどこかで一生懸命バイトしているに違いない。
考えてみれば、サンタ氏とトナカイの稼ぎ時は12月24、25日。
一年でこの二日間しかない。たったの二日間だ。
昨今の少子化を考えれば、彼らがウハウハで生活していると考える方が無理がある。
彼らは子供に夢を運ぶ「プロ」、しかしクリスマス以外はこうやってアルバイトをしている。
スノーボード業界で起こっていることがクリスマス業界でも起こっている。
業界の規模を考えればクリスマスの方が根は深いかもしれない。
もしスノーボード業界がこの「プロ問題」を解決できれば、このトナカイを救える日が来るかもしれない。
モクモクと床を掃除するトナカイ。
心なしかその背中は寂しそうだ。
トナカイ近影
了