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スノーボードメディアのつくり方
スノーボードメディアは世の中に数多くあり、各々が様々な情報を発信している。スノーボード業界に限らずだがメディアが担う責任は重い。偏った情報発信、いわゆる偏向報道は誰かを傷付けるばかりか業界をあらぬ方向へと迷走させる原因にもなりかねない。かと言って似たような情報ばかりでは多様性がなくなり、議論の場が生まれなくなってしまう。
「真実」「正義」はある別の角度から見れば「虚偽」「害悪」になり得る場合もあり、どの立場からモノを語るかによってもメディアの色は変わってくる。
と、このような難しい話は議論に終わりがなくなってしまうのでまたの機会にすることにして、そのような重責を担うメディアが一体どんなふうに記事やコンテンツを作り発信しているのか、気になる方も少なくないのではないだろうか。
そこで今回は、メディアが記事を作成しアップするまでの舞台裏をお見せしよう。もちろんお見せするのはSPINSPINの舞台裏だが、おそらくどこのメディアもおおよその流れは同じなはず。普段の生活で目に飛び込んでくる膨大な記事たちが一体どんな工程であなたの元に届いているのか、ほんの少しだけ感じていただければと思う。
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まず、一番最初でありながら一番大切なのが「企画会議」だ。
どのような記事を書くのか。ぶっちゃけてしまえばこの企画次第でそのコンテンツの良し悪しは決まってしまうといっても過言ではない。
企画を立ち上げるにあたっては、様々な情報網を駆使しながら世の中の流行りや時事ネタ、人々が何を欲しているのかを徹底的にリサーチする地道な作業が必要になってくる。
世の中は何に関心を持っているのか?
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最新のトリックは?
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どんなコンテンツが伸びているのか?
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人類最強は誰なのか?
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このように地道なリサーチを行い、記事の大枠をイメージしていくのだ。この工程をスノーボード業界では横ノリに因んでネットサーフィンなどとも呼ぶ。
ただし、いくら入念なリサーチを行なっても企画がまとまらないことも日常茶飯事だ。
だいたい企画がまとまらない時は美味しんぼに行き着き、海原雄山の辛らつな批評に打ちのめされたのち、お腹を空かせて家路につくのが常である。
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このようにリサーチで闇雲に時間を浪費することもあれば、思いもよらぬことから記事のヒントを得ることもある。
例えば、カフェなどで企画に頭を悩ませている時に一息入れようと入ったトイレなどにそンなネタは転がっていたりする。
以下に挙げる写真はあるカフェで実際にあったものだ。
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「バカ」
と書いてある。トイレの壁に刻まれた落書きだ。
これをただの落書きと吐き捨てるかどうかでメディアは大きく変わってくる。
アンテナを張っている人なら何かしらヒントの匂いを嗅ぎつけるはずだ。ピンときた私はすぐに他の落書きも探し始めた。
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「ボブ」
何を思ってコレを書いたのか。ボブカットの髪型フェチか、もしくは外国人留学生がこの地に自分の名を刻もうとしたのだろうか。
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これは少し読みづらいが、私なりに解読すると、、、
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「ホリユイ ティファニー サイコー」
ホリ・ユイにティファニーでもプレゼントしようとしている浮かれた男が残したのか、単純にホリユイ・ティファニーという名の国籍がパッと思いつかない女性がいるのか。想像が膨らむ。
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「上田まりえヤリマン」
とんでもない情報である。いくらネットサーフィンでリサーチしても見つけられない生の情報がこうして転がっているのだ。
ちなみにもし知り合いに同姓同名の人がいたとしても、おそらく絶対その人のことではないのでからかったりするのはやめよう。
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これも少し見づらいので解析すると、、、
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「肛門 マグロ」
これはもはや18禁である。書いた奴の胸の内は知り得ないが、SPINSPIN的には100点満点のワードセンスというほかない。
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「カルメーン」
このように思わぬところからヒントを得て、今この記事を書いている。
スノーボードメディアらしくまとめると、
スノーボードも思わぬところで逆エッジ食らうことあるよね。気をつけカルメーン。
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