ローカルとは
「ローカル」という言葉はご存知だろう。
ローカルとは「地方・田舎・地元」などといった意味がある。
サーフィンやスケートボードでもそうだが、スノーボード業界では得てして「ローカル」とは「地元人」のことを意味することが多い。
地元に育まれ、地元に根付いたスノーボーダーのことを「ローカルライダー」とも言う。
一般的にローカルと言えば、その場所で幅を利かせて近寄りがたく、怖いイメージがある。
しかしローカルライダー達は、地元を愛し、地元のフィールドのことも熟知したうえで、いかに地元のスキー場や人々を盛り上げるか考えている。
ゆえに、ローカルライダーは地元の住民のみならず、他のフィールドからやってきたスノーボーダー達にも頼られリスペクトされる存在なのと同時に、畏れ敬われる存在でもあるのだ。
「ローカル」=「リスペクトされる存在」=「畏れ敬われる」
近年このイメージが先行したためか、ある「勘違い野郎」達が増殖している、、、
スノーボードを思い切り楽しむために、冬の間だけスキー場の近くに家を借りて移住してくる「篭り(こもり)」と呼ばれる人達がいる。
シーズン券を購入してくれたり、働き手にもなってくれる「篭り」の人達はスキー場やその周辺の人々にとって非常に有難い存在だ。
また、若い世代の篭りがたくさんいれば地元は活気に溢れ、その土地を盛り上げるのに一役買っていることだろう。
しかし、たまに、この「篭り」の中から自分を「ローカル」だと勘違いしてしまう「篭ったちゃん」(これは「困ったちゃん」に「篭った」を掛けたハイセンスな呼び名である)が現れる。
特に、同じスキー場に数シーズン篭っている人がなりやすい。
数シーズン同じ場所に篭れば、顔見知りも増え、その土地のことや勝手も分かってきて、そのスキー場が「ホームゲレンデ」だと言えるようになってくる。
篭ったちゃんの場合は「ここが俺のホームなんだ」と認識すると同時に「俺はここのローカルだ」と安易にも思ってしまうのだ。
しかし「ホーム」とはただ単に自分が身を置いている場所なだけであって、イコールで本人がそこのローカルになるわけではない。
前述した
『地元に育まれ、地元に根付いたスノーボーダーのことを「ローカルライダー」とも言う』
という定義から考えれば、
「数シーズン篭って何がローカルやねん」
と、使ったこともない関西弁でツッコミを入れたくなってしまう。
バリバリ東京人の友達が5、6ヶ月大阪に住んだだけで、コテコテの大阪弁になってたら何と思うだろう、、、?
「こいつ、イタイな」
と思うはずだ。
そういうことである。
ただ、並の「篭ったちゃん」で留まればいいのだが、「鬼篭ったちゃん」の場合はそうもいかない。
「ローカル」=「リスペクトされる存在」=「畏れ敬われる」
このイメージを変にこじらせているのか、鬼篭ったちゃんには独特の生態がある。
例としては、
・スキー場のヌシだと言わんばかりのオラオラな態度。
・知り合いにはやたらと大きなアクションと声で挨拶。
・ところかまわずタバコを吸う。
・群れる。
・スノーボードはあんまり上手くない。
ざっとだが、これらが鬼篭ったちゃんによく見られる生態だ。
真のローカルライダーは、
「地元を愛し、地元のフィールドのことも熟知したうえで、いかに地元のスキー場や人々を盛り上げるか考えている」
これが頭にない篭ったちゃん・鬼篭ったちゃんは平気でコンビニで買ってきたカップラーメンをレストランに持ち込むのだ。
初心者を馬鹿にし、威嚇するのだ。
こんな篭ったちゃん達がリスペクトされるだろうか?
そんな自称ローカルが幅を利かせるスキー場にまた行きたいと一般客が思うだろうか?
スキー場や地元の人達がそれを有難いと思うだろうか?
スノーボードを思い切り楽しみ業界を盛り上げるために、どんどん雪山に篭ってもらいたいが、くれぐれも「鬼篭ったちゃん」にだけはならないように気をつけて頂きたい。